2025年10月19日日曜日

子供の情景 4

とある早朝
こんこん♪ ←ノックの音
*「お邪魔しま~す」
ドアをノックさえすれば誰でも家の中に入れてしまうSims4のセキュリティーの甘さ
*「ひさしぶりだな、エルヴィラ」
エルヴィラ「!? ウラジミール? どうしてここに」
ウラジミール・シュリック「堅苦しい呼び名はよしてくれ 昔みたいに『ヴラド』って呼んでくれよ」
彼は昔、エルヴィラ姐さんと恋仲だったのである
始祖「(どろん) 俺を呼んだか」
エルヴィラ/シュリック「「……」」
シュリック「あれ? 始祖様、どうしてここに」
始祖「あいかわらずふざけた野郎だな ここは俺んち」
ややこしいことに、ヴラディスラウスもウラジミールも愛称は同じ「ヴラド」なのである
始祖「いっそ『ヴラドA』『ヴラドB』とでも呼んでもらうか」
シュリック「あ、俺『ヴラドB』でいいっす」
エルヴィラ「…で? 何しに来たのよ」
シュリック「おまえとヨリを戻しに」
エルヴィラ「冗談ポイよ」
シュリック「俺は本気だぜ、エルヴィラ」
ちょうど出勤時刻となりました エルヴィラ姐さんはここで退場
シュリック「マシュー※が死んだって風の噂で聞いたもので」
始祖「落ち込んでいるエルヴィラをなぐさめて、あわよくば復縁しようって? ご苦労なこった」
※注:マシュー・スリープは長らくエルヴィラのパートナーだった ヴァンパイア化を拒み、人間としての天寿を全うした 「20世紀最大のシェイクスピア俳優」と称された
始祖「残念ながら復縁の可能性はないと俺はふんだが」
シュリック「やってみなきゃわからないでしょう 当たって砕けろですよ」
始祖「砕けたら骸(むくろ)は拾ってやる まあ、好きにしろ」
シュリック「そうさせてもらいます …あ、真っ白いコウモリが!?
始祖「え? どこどこ?」
シュリック「ほら、そこに(ささっ)」
始祖「いないじゃないか」
シュリック「おかしいですね、どこに消えたやら」
始祖「次はおまえの番だ おっと、その前にさっき動かした駒を元に戻せよ」
シュリック(…ちっ ばれてたか)
お嬢「おいたん」
始祖「もう起きてきたのか、お嬢」
お嬢「おいたん、あしょんで」
始祖/お嬢「「♪」」
シュリック(まさか、始祖様がこんなに子煩悩だとは)
今日のエルヴィラ姐さん:ドールハウスは壊した張本人が修理すべし
今日のお嬢:お嬢よ それ犬やない、猫や


2025年9月28日日曜日

子供の情景 3

ヴァンパイアになって、ずっと俺のそばにいてくれ
――俺様としては遠回しのプロポーズのつもりだった
マツコ「ふうん あんたも意外と純情なところがあるんだ」
始祖「『意外と』はよけいだ」
マツコ「ともあれ」
マツコ「早々に助っ人を手配するね」
始祖「…そうしてくれると助かる」
マツコ「あら あんたにしては素直だこと」
始祖「うるせ」
マツコ女史はギャラリーからお借りしています
EA ID:DontchanDonDodon
お嬢は幼児期から再スタートです 各種スキルもリセットされています
エルヴィラ「ヴラド、邪魔するでぇ」
始祖「邪魔するんやったら帰ってんか」
エルヴィラ「もう、なんべんやらすんじゃ」
始祖「マツコおばも焼きが回ったな よりによっておまえを助っ人に寄こすとは」
エルヴィラ「あら あたしじゃご不満?」
始祖「俺以上に子育てには向いていないと思う」
エルヴィラ「ひどいわ こんなに家庭的で心優しいお姐さんをつかまえて」
※注:フリーウィルです
始祖「どこが家庭的で心優しい、だよ」
ドールハウスを破壊された幼児は嘆き悲しみます 
お嬢(この恨み、晴らさずにおくものか)
始祖「…か・え・れ(怒)」
ストラウド・マナーに新しいルールが決められました
ドールハウスを壊した本人が必ず修理すること
始祖様も姐さんも悪人特質なので、フリーウィルでドールハウスを壊す困った輩なのです


2025年9月19日金曜日

子供の情景 2

Ziggyを探せ・難易度★★★★☆

マツコ女史ことマツコ・ストラウドは始祖様のおばである
マツコ「ヴラド、邪魔するでえ」
始祖「邪魔するんやったら帰ってんか」
マツコ「ほなさいなら …って古典的ギャグやらすんじゃないの」
始祖「何だ、あんたか」
マツコ「ふ~ん、その子がサラちゃんの娘ね で、どうするの?」
始祖「俺が育てる」
マツコ「あんたひとりで? 無理でしょ …あ、そういえば、昔、ここに黒髪の執事がいたわよね」
始祖「パスカルのことか?」
マツコ「そうそう、あんたのお気に入りだった あの子が生きていれば心強かったのにね」
始祖「そうだな あいつ、子供の扱いはうまかった …って、あいつが死んでから何十年経つと思ってるんだ」
マツコ「いっそ嫁さんをもらうとか?」
始祖「いらんわいっ」
マツコ「前からいっぺん訊いてみたかったんだけど」
始祖「あん?」
マツコ「あんたってさ、昔から適当に女遊びはするけれど、ステディな相手をけっして持とうとしないじゃん なんでさ?」
始祖「やぶから棒に何だよ」
マツコ「単なるあたしの好奇心」
始祖「……」
始祖「誰にも言うなよ」
始祖「昔、こっぴどく振られたことがあって、未だにその心の傷が癒えないから」
マツコ「ぷふっ(笑)」
始祖「笑うな」
マツコ「天下の始祖様を振るなんて、ヴァンパイアの風上にも置けないね」
始祖「…… ヴァンパイアでなく人間だったがな」
始祖「『ヴァンパイアにならないか』と誘ったらふたつ返事で断られた、『お断りします』と」
始祖「『人間として生き、人間として死んでゆく それが自分の矜持』とぬかしやがった」
始祖「『生まれついてのヴァンパイアのあなたにはおわかりにならないでしょう』だとさ」
マツコ「……」
始祖「…正直、今でもわからん」
Ziggyを探せ・解答編
始祖「こんなのわかるわきゃないだろう」